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千葉市若葉区桜木で破損したコロニアル屋根を補修、屋根と付帯部の塗り替えとシーリング増し打ちを行いました
【工事のきっかけ】
平成元年に建てられたというお家で、前回はメンテナンスは約10年前に屋根塗装と外壁塗装を行ったそうです。今回はコロニアル屋根の一部が破損したそうで私達にご相談くださいました。点検の結果、屋根はその一部破損の補修はもちろんのこと、塗装が必要な状態で、外壁のシーリングも傷んでいたので屋根塗装と外壁のシーリング補修、付帯部の塗り替え工事を致しました。
基本情報
コロニアル(スレート・カラーベスト)屋根の割れてしまった部分です。割れ目に沿って変色していることから、割れてから大分、日が経っていると思われます。完全に割れているのですが、パズルのようにぴったりと収まるためか、飛散はしなかったようです。コロニアル(スレート・カラーベスト)屋根は屋根材の重なっている部分が多く、一部が割れても雨漏りしにくい構造になっています。
棟板金を固定している釘がなくなっている部分があります。また、浮いているところもあります。こちら、かなり色褪せており、変形している部分もあるので、新築時のものがそのまま使われ続けているのかもしれません。釘が効かないようなら交換ですね。
屋根に一部に苔(スギ苔)が発生しています。化粧スレートへの苔の発生は傷みを早める原因に繋がります。屋根塗装する際には高圧洗浄でしっかりと落とします。一部、塗膜の剥がれている部分もでてきています。そろそろ築30年ということを考えると屋根カバー工法や葺き替えを考えてもいい頃ですがこちらの屋根、反りなどの変形もないため、塗装でより耐用年数を長くすることができるでしょう。
続いて外壁の点検です。外壁はALCのようですね。塗膜の状態は悪くないのですが、シーリングにひび割れが出始めています。こちらは早めに補修してあげた方がいいでしょう。
屋根塗装に入る前にまずは割れてしまったコロニアルを補修します。綺麗に割れているため、隙間無くしっかりと直せそうです。シーリングで下地に接着し、水が入らないように割れ目にシーリングをしてあげます。これでかなり強固になりました。
屋根の高圧洗浄に入ります。日本ペイントなどの塗料メーカーではコロニアル屋根を塗装する際は100kgf/cm2以上で高圧洗浄をすることが望ましいとしています。業務用の高圧洗浄機は150kgf/cm2以上の水圧をかけられるものがほとんどです。家庭用の高圧洗浄機でも触ると怪我をします。
仕上げ用の塗料を密着させるシーラーには水系パワーシーラーⅡを使用しました。以前、行った屋根塗装で縁切り(屋根材と屋根材の重なり部分に雨水や水蒸気の通り道となる適切な隙間を設けること)としてタスペーサーが設置されているので、今回はそのまま中塗りに入ります。
仕上げ用の塗料にはファインシリコンベストを使用しました。1液の弱溶剤形塗料で、油性塗料と言われるものです。色は深くて濃い灰色、ディープグレーです。黒系は屋根の人気色として不動の1位です。
ファインシリコンベストを2回塗りしました。これで屋根塗装は完成です。色褪せて、苔が生えていた屋根が新築時のようになりました。よく見える部分でないのが残念です。これならば、安心して次の時代を迎えられそうです。
傷みの出ていた鼻隠しへの塗装を行います。耐用年数を長くするため、雨樋にも塗装を行います。樹脂製の雨樋は顔料が練りこまれているため、「塗装の必要はないんじゃないの」と考える方も多いとは思いますが、塗装しておけば直に紫外線に当たることがなくなるので、劣化しにくくなるのです。硬いナイロンでできたマジックロンで雨樋と木部をケレン(塗料が密着するよう塗装面を綺麗にすること)します。
鼻隠しは木製なので、それに適した下塗り材を使います。使用したのは1液ワイドウレタン木部下塗りです。文字通り、木部への下塗りに適した塗料で、さまざまな仕上げ用塗料に適応しているタイプです。
鼻隠しと雨樋の仕上げ塗りに入ります。使用する塗料はファインSiです。窯業系サイディングやモルタルといった外壁の他、鉄や樹脂、木部とどんなものにでも塗れる汎用性の高い塗料です。透湿性も高いので、鼻隠しや破風板などの塗装にも向いています。
ひび割れていた外壁の目地を補修します。シーリングの上に塗料が塗られているため、酷くひび割れていたように見えましたが塗膜の下のシーリング材はひび割れていなかったため、今回は増し打ちとしました。また、シーリングの上に塗料が塗られているので、剥がして撤去するとその周辺の塗膜もそれに併せて剥げてくるので、外壁塗装が必要になります。まずはプライマーを塗布していきます。シーリング材はオートンイクシードを使用します。
目地にオートンイクシードを充填し、目地ならし用のバッカーで均していきます。オートンイクシードは耐用年数が長いシーリング材で、人工的な促進耐候試験では30年間の耐用年数があるというデータも出ています。大事なお住まいを守るのに最適なシーリング材です。
外壁の目地へのシーリングが完了しました。外壁よりもちょっと白いのが気になりますが、そのうち目立たなくなるでしょう。入り隅の目時にもシーリングを行いました。これで外壁の繋ぎ目の目地の部分から、雨水が浸入してくることもありません。
念のためにサッシ枠へもシーリング処理を施します。オートンイクシードを充填して、バッカーで均していきます。これで窓枠から雨水が浸入してくることもありません。
鼻隠し、雨樋といった付帯部も綺麗になりました。鼻隠しと雨樋が同じ色になったことによってに一体感が出ましたね。目立ちませんが、実は住宅の中でも重要な役割を担っているのが付帯部です。雨樋がなければ、外壁などに雨が滴り放題ですし、鼻隠しがないと雨樋が取り付けられません。大切にしてあげましょう。
今回のメンテナンスの中で最も変化したのがコロニアル屋根でしょう。割れていた箇所は谷部分のところでしたが、現在では全くその痕跡が分かりません。長期の保証もお付けしましたので、長く安心してお過ごしいただけると思います。
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